単語・熟語

「as long as」VS「as far as」意味と違いを徹底解説!

英語を学習していると出てくるas far asas long as。どちらも形が似ていて、どちらも訳が「~する限り」となるので、違いが分かりにくいですよね。これらは似た表現ですが、実は意味が全然違うのです。

この表現は両方ともよく使われる表現なので、違いを理解しておくことがとても重要です。

この記事では、as far as/ as long asという表現について、それぞれのイメージと意味や違い、そして使い方のコツを含め、徹底解説していきます!

目次

as long as

as long asの意味とイメージ

As long as 「条件」を表します。次の図の通り、as long asに続く部分が条件となります。

この文章は、「1日5時間勉強」という条件つきで、この条件を満たせば10ドル毎日あげる、と言う意味ですね。

逆に言えば、「1日5時間勉強しない(条件を満たさない)」と、10ドルはもらえません。

もう1つ見てみましょう。

文章の順序が入れ替わっても同様です。

「頻繁に運動する」という条件つきで、もし条件を満たせば「健康を保てるよ」と言っています。

もう1つ、もっと分かりやすい例を見てみましょう。

遊園地のアトラクションを思い浮かべてください。

アトラクションの中には、ジェットコースターなど「身長制限(140cm以上など)」の設定されているものがありますよね。

このように何かに対して制限をかけるのが条件のイメージです。

つまり、「140cm以上だったら(条件)」アトラクションに乗ってOKで、139cm以下はダメ、ということですね。

このように条件を付け加えるのが、as long as と言う表現なのです。

as long asの使い方のコツ

as long asは、「~の場合はね」という条件を付けるイメージで使うと分かりやすいです。

例えば、こういった状況を想像してみましょう。

◆状況
あなたはある部活の部長で、ある日部員をあつめて教室でパーティーを主催することに決めました。
お菓子としてカップケーキを用意し、その部活の部員であれば食べられるというルールを作りました。
パーティーが始まり、学生が来たのであなたはこう言いました。

You can take cupcakes as long as you are a member of this club!
「カップケーキ取っていいよ。ただし部員であればの話ね」

「カップケーキをとっていいよ!」と言っておきつつ、「部員だったらね」という条件をas long asで付けていますね。

この感覚は使う上でとても大事です。
これを理解できれば、日常会話でこういった会話もできます。

You: You can borrow my car anytime!
あなた:いつでも私の車借りていいからね!

Friend: Really? Thanks!
友達:ほんとに?ありがとう!

You: ... as long as you are very careful.
あなた:ただとても気を付けるのであれば、ね。

as long asを使い、後から条件をつけ足していますね。

「いつでも使っていいから!」と言っておいて、「あ、ちゃんと気を付けるんだったらね」と条件を追加しています。

この「条件を付ける」という感覚を身に着けることができれば、英語を読んだり聞いたりするときにスムーズに理解できるようになり、また英会話でもスラスラとこの表現が使えるようになります。

是非いろいろな場面を想像しつつ、as long asを使う練習をしてみてくださいね!

(余談)as long asにはなぜ"long"が入っているか

少し話が脱線しますが、as long asはなぜ「条件」の意味になるのでしょうか。

まず、as ~ as ...は、「...と同じくらい~」という意味です。
(参考:as ~ as のイメージと使い方を解説!実は2つの"as"の意味は違う!?

つまり、as long as は「同じくらい長い」という意味ですね。この「長い」を「時間的に長い」ととらえてみましょう。

I am happy as long as I'm alive.
私は、生きている限り幸せだ。

こちらの文章は、下の図の通り「生きている(I'm alive)」のと「幸せ(I am happy)」が同じくらいの時間と考えられます。

そうすれば、「生きている限り(=生きている間)」は「幸せだ」となり、条件の意味になるというのはなんとなくわかると思います。

こういう風に、"long"を時間の長さととらえて、「その状態が続いている間」という意味で「条件」と理解することもできます

すると、一番初めの例文もイメージがわかるかもしれません。

As long as you study for 5 hours a day, I will give you $10 every day.

これも、「1日5時間勉強する」のと「毎日10ドルあげる」期間が同じくらい。

つまり「1日5時間勉強する間は、毎日10ドルあげる」というイメージですね。

ただ、この「長さ」というとらえ方では意味があまり分からない場合もあります。

例えば、次の文章を見てみましょう。

As long as you say "Hello," I will give you a chocolate.
あなたが「こんにちは」といえば、チョコレートをあげます。

これはどうでしょうか?

こちらは「「こんにちは」というのと同じ時間、チョコをあげるという意味ではないですね。
(こんにちは・・・と言っている間、チョコをあげ続けるわけではない)

これについては、"long"という意味から少し離れている気がします。なので、「~している間」といったとらえ方ではなく、あくまでも「条件」を表す、ととらえるのがよいと思います。

実際、下記のリンクのサイトで、「"as long as"の条件の意味は、"long”の「長い」という意味から来ているのか?
それとも、"as long as"の"long"という言葉は関係なく、熟語として「条件」の意味を持っているだけなのか?」についてネイティブの方々が議論していますが、決着はついていなさそうです(議論が複雑なので、詳細は割愛します)。
https://english.stackexchange.com/questions/305488/what-is-the-origin-of-as-long-as-meaning-on-condition-that/307586#307586?newreg=63176b631c2c4610a8ad73d64c2b4f2b

英語は奥が深いですね!

as far as

as far asの意味とイメージ

as far asは「範囲」を示します

"far"は「遠い」という意味で、as far as は「同じくらい遠い」という意味となります(直訳すれば)。

例として、"as far as I know(私の知っている範囲では)"という表現を見てみましょう。

イメージはこんな感じです。

例文を見てみましょう。

As far as I know, she is a very kind person.
私の知る範囲では、彼女はとても親切な人だ。

この文章では、「私の知る範囲ではね」という風に範囲を限定していますね。

他の人がどう思うか、他の場所ではどうかは知らないけど、「私が知っている範囲の知識から話すと」彼女は親切、と言っているのです。

この訳が、「私の知る限り」となり、as long asとややこしくさせてしまうのです。

ただ、as far as は条件ではなく「範囲」だと覚えておきましょう

他にもas far asを使うと、いろんな表現ができます。

As far as I can remember, my mom didn't force me to study.
私の覚えている範囲では、私のお母さんは私に、勉強を強制しなかった。
*force someone/something to do...誰か/何かに~することを強制する

これも、先ほどのイメージを思い出してください。「私が覚えている範囲だけで話をするとね」という意味になります。

As far as I'm concerned, I don't like the idea.
私に関して言えば、そのアイデアはあまり好きではないです。
* be concerned...~に関する、~に関係する

これも日常会話等でよく使う表現です。「私に関係する範囲で言えば」という意味です。

平たく言えば、他の人のことは考えず、あくまでも「自分に関する範囲で言えば(=自分としては)」という意味です。

日本語で言うと「私としては」という言葉に近いですね。

as far as の使い方のコツ

as far as は、「~という範囲での話だけどね」という風に限定するイメージで使うとよいです。

これを踏まえて、さっきの表現をもう一度見てみましょう。

As far as I know,...
私の知る限りは

これは、先ほども出てきた通り「知っている範囲で話をするとね」という意味です。

これを使う時は、「(他はどうか知らないけど)私が知っている範囲で言えばね」という風に「範囲を限定している」というイメージで使えばOK。

As far as I'm concerned, ...
私に関して言えば…

これも先ほど出てきましたが、「私に関係する範囲ではね」という意味です。

(他はいったん置いておいて)私に関してだけ言えば…という感覚です。

この「私に関係する範囲」に限定して話をするという感覚がわかればOKです!

練習

練習問題

次の空白には、as long asとas far asのどちらを入れるのがよいか考えてみましょう。

もう一度復習したい方はこちらから戻ってみてください。
as long as →こちら
as far as →こちら

①(     )you keep quiet, I will buy you some candy.

②(     )I can remember, she was good at basketball.

③(     )you are careful, you can use my car to go to work.

解答

As long as you keep quiet, I will buy you some candy.
静かにしていたら、お菓子買ってあげるね。

こちらは、「静かにしていたらね」という条件ですね。

静かにするという条件付きで、キャンディーを買ってあげる、と言っているわけです。

As far as I can remember, she was good at basketball.
覚えている範囲で言うと、彼女はバスケットボールが上手だった。

こちらはas far asが正解です。「覚えている範囲で言えば」という意味ですね。

「覚えている」という条件付きで、バスケットボールがうまいというのは変ですね。

As long as you are careful, you can use my car to go to work.
気を付ける限り、仕事に行くのに私の車を使っていいですよ。

これは条件ですね。「気をつける」という条件付きで車を貸すと言っています。

さいごに

さて、as long as と as far asの違いは理解できたでしょうか。

この記事で解説した感覚が理解できれば、英語を読んだり聞いたりするときも、びっくりする程スラスラと理解できるようになります。また、読み書きだけではなく、話したり書いたりするときも日本語で考えずに使うことができるようになります。

これは頭の中で日本語に訳さなくても、「こういうことが言いたいんだな」と分かるようになるからです。

是非イメージを理解して使う練習をし、感覚をつかんでくださいね!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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  • この記事を書いた人

Kazu

国連英検特A級合格(二次試験満点)、TOEIC満点、TOEFL iBT108点取得。大学では英語を専攻し、カリフォルニア大学で1年間政治経済を学ぶ。これまでに海外留学支援やTOEIC/TOEFL模擬試験の作成と編集、TOEICや英文法・英会話の講師、翻訳など様々な英語に関する 仕事に携わってきました。

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